【私の履歴書】-23歳女性経営者になるまで-
コツッ、コツッ、コッ、、「あっ!!」
お酒を飲んで緊張感が緩んだ私は、階段を踏み外しそうになり、とっさに手すりに掴まった。
開店祝いに届いた大きなお花たちが、階段にもずらりと並んでいて、ヨロついた足で綺麗なお花を踏むまいとよけた私は、踏み外しかけたのだ。
「セーーーフっ」
後ろから可愛い声が聞こえ、振り返るとさっき初めて会った、同い年の女の子がニコっと笑ってくれた。
〈数時間前〉
階段をのぼりドアを開けると、高級感漂うシックな絨毯の上に、綺麗なソファーが置かれ、見たこともない高級なお酒の数々がライトに照らされ並んでいた。
ここは京都 祇園
いつも友達とワイワイ遊んでいる河原町や木屋町とは違い、高級感のある飲食店やクラブが集まる、大人の街
こんなキラキラした場所に初めて来た理由はたった1つ
10代最後に決めた「お金を貯める!」という、かなりざっくりとした目標を達成するため半ば勢いで、20歳の私は祇園に新しくできたキャバクラで働かせていただくことになったのです。
〈オープン初日 スタッフ全員集合〉
すらっと背が高くて、くびれの曲線が
美しいスタイル抜群の女の子
大きな目が印象的な、ロングヘアーの可愛い女の子
白く柔らかなお肌が印象的な、同い年の女の子や
見た目は可愛いギャル、芸人さん以上に話が面白い女の子
髪の襟足がちょっと長い、チャラ男そうなチーフ
などなど
個性あふれるメンバーと、20代後半の男前オーナー
20歳の私は、緊張と同時に、こんな素敵な人たちと働けるんだ〜と胸を弾ませていました♪
しかしその反面、スタイルも顔も私より断然綺麗な人ばかりで、このメンバーの中でお客様に選んでもらえるなんて、、、無理だ。
それどころか、お店の人に必要とされない?
そうなると仕事が無くなる?!
お金貯めるの前に、稼ぐこともできない???
とにかく勢いで来たキャバクラ初日
一瞬にして夢から覚め、現実を見た私
これからどーする!?
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世の中にはこんな綺麗な人たちが当たり前にいるなんて、いやはや、もぅびっくりでした。初心者なので色々聞きたいけど、オーナーもチーフも男性だし、何を質問すればよいのかも分からないし、、、
私には何ができるんだろ??
この場所で選んでもらうには(お金を稼ぐには)どうしたらいいんだろ?
出会った人みんな友達。みたいな今まで居たギャルの世界とは違う。
基本、感覚で進んでしまう私は論理的に考え結果に繋げるのを苦手として生きてきたし、出来ない事を頑張って出来るようにしてきました。
しかし今回はそうもいかない。誰かを悪く言ったり、蹴落としたりは絶対したくないし、できないし、最初から戦わない精神100%とはいえ、ない知識で、めちゃくちゃ考えましたね。笑
そして、辿りついたのは、何も分からないし、とにかく自分ができることを、ただ、ちゃんとやり続けよう!
現実を直視し、まずは受け止めることから始めました
(そうするしか無かったのですが 笑)
その結果、まさか私が?!?!
#23歳女性企業家 #かなえの履歴書 #私の履歴書
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